後悔なく生きるために

一度きりの人生、後悔はないか?

【永久保存版】30代未経験からフリーランスエンジニアになるために必要なこと

f:id:ippeyo:20170814014931j:plain 未経験からフリーランスエンジニアになりたいすべての人に捧ぐ、永久保存版の記事です。

はじめに

この度、IT業界未経験からスタートした、妻子持ちの30歳が、フリーランスエンジニアとしての案件が決まったので記事にしたいと思います。

ここでいうエンジニアはWebエンジニア です。

最近は「未経験からのエンジニア」が流行っているようですが、今回はその険しい道を突破するにあたって、

  • 何が必要なのか
  • 僕がどんな道を歩んできたか

これを紹介します。 意外とこういう記事ってないんですよね。

何が必要なのか書いてある記事は腐るほどあるのですが、再現性を含めて、どのようなステップでフリーランスになったか、詳細まで書いてある記事は唯一この記事だと自負しております。

なぜエンジニアの人気があるのか?

f:id:ippeyo:20190409230045j:plain エンジニアというのは、一昔前まであまり人気のない職種でした。 というのも、世間ではつい最近まで「3K」と呼ばれていた時代があったからです。 (3K:きつい、帰れない、給料安い)

業界を見る前に、個人的にも抱いていた印象ですが、

  • 快活な印象がない
  • 技術職ゆえに職人気質の人が多い
  • コミュニケーションにおいてクセが強い人が多い
  • 眼精疲労は常識

こんなイメージでした。 3Kに加えて印象悪すぎですが、そんなIT業界がここ最近変化してきています。

  • 働き方改革による脚光
  • リモートワーク
  • キラキラした広告
  • 人材不足による参入ハードルの低さ(キラキラした広告の影響)

世間的に、上記のようなものを目にする機会が増えてきたことは事実です。 自由に働く時間と場所を選ばない、高単価なイメージをメディアが発信しているという理由もありますが、プログラミングスクールのブームも起爆剤の一つです。こうなってくると、

  • あのスクールは面倒見がいいorダメ
  • スクールに行った方がいいor行かなくてもいい

みたいな、あまり意味のない論争が巻き起こります。 僕から言わせると、スクールに行こうと行かなかろうと、未経験からでもデビューする人はするし、できない人はできないのです。

誤解を恐れず言うのであれば、人間力があるかないかです。 たしかな情報を掴むために、まずはこの記事が参考になればと思います。

みなさんは、エンジニアに必要なものと聞いて何を思い浮かべますか?

  • スキル
  • 日々勉強する向上心

こんなものをイメージするのかなと思いますが、上記にプラスして大事なものがあります。

  • コミュニケーション能力
  • 人脈

むしろ、これがないと次第に市場で必要とされなくなってきます。 IT業界は、一部の専門性の高い分野から、誰もが選択肢として視野に入れる職業として変化しつつあります。

未経験からフリーランスまでの10年間の道のりは?

f:id:ippeyo:20190803225357j:plain この記事の主題である、社会人として身につけてきた能力がどのようにフリーランスエンジニアになるまでに活きたのか、これを具体的に書いていきたいと思います。

大手不動産管理会社(22歳〜26歳)

新卒で入社したのは某大手不動産管理会社でした。 昼夜問わずクレームと緊急対応が行き交う現場で、本業である事務仕事はその合間を縫って行うという、言わずと知れたブラック業界です。

  • 漏水の発生
  • 騒音の苦情
  • 近隣とのトラブル
  • 管理費修繕積立金の未収金対応
  • 理事会総会の運営。

クセが強い様々なマンション区分所有者を相手に、「自分の人生を他人の住まいに捧げる」と思えるぐらいの仕事内容です笑

しかし、そこで身についたことももちろんあります。

理不尽なスケジュールを乗りこなした忍耐力

支店配属後、早々に上司から呼び出され、5月以降の土日を全て埋められるという理不尽から始まり(当時の新卒採用要項には土日祝休みになっていた。)、担当物件を10数件持ってからは、昼夜問わず、緊急対応部署から会社携帯に鬼電&鬼メールが来るという始末。 そして、一次対応が遅れた時には次の会議で詰められるという鬼畜を通り越した業務システム。 こんな生き方をして、理不尽に耐えうる忍耐力がつかないはずもありません。

この忍耐力が活きたのは、プログラミングスクールのカリキュラムをこなしている最中でした。 夜間・休日コースということもあり、学習に取り組みたい時間にイレギュラーな日常イベントが発生することなんてしょっちゅう。 自分の予定通りに事が進まない中での忍耐力は、夜間・休日コースのスクールにおいては必須能力ではないでしょうか。

対人能力

不動産業界にはコミュニケーション能力が高い人が多い印象です。 この業界、不動産を扱うように見えますが、実際に扱っているものは「人」だからだと感じます。 不動産を所有する「人」を徹底的に扱うことによりサービスが成り立つ業界です。 (そんなこと言ったら全ての業界がそうなりますけどね笑)

マンションの区分所有者には、ある種のプライドを持って居住している人がいます。 要は、ステータスってやつです。 そのステータス(≒資産価値)が落ちるような事案があったときには、一部の住民が不動産管理会社に食ってかかってくるわけです。 確かに、自分たちの資産価値を維持向上させていくために存在するのが管理会社なので、そのスタンスは間違っていません。

しかし、必要以上なクレームや注文を受けることもしばしば。 日々のストレスを不動産会社にぶつけて憂さ晴らしする連中も一定数いるのです。

そこで鍛えられた「人を乗りこなす対人能力」は、スクールの卒業が迫りエンジニアデビューする直前の人脈づくりでフル活用。 IT業界の技術職は、コミュニケーション能力に難ありな方が多いのは間違いありません。 当然、Webサービスの開発において一番に求められるのが技術力なので、コミュニケーション能力が低くても居座れる業界です。

しかし、そんな業界だからこそ、一定水準以上の対人能力があるだけで企業からは重宝されます。

具体的には、

  • 相手の話を笑顔で聴けること。
  • 相手に話させることができること。
  • 自分のことを相手に理解してもらうことができること。

このあたりは非常に重要なスキルになってきますし、僕は不動産業界にいたときに磨いてきました。 相手のニーズをキャッチし、それに対して言葉のキッチボールが誰とでも分け隔てなくできることは大切です。

修羅場(困難な状況)を切り抜ける調整力

そして、不動産業界で身に付けた能力の中で、何より重宝したのがこの能力でした。

  • 緊急対応
  • 突発的な会合における日程調整
  • 理不尽なクレームにより狂う予定

これらを調整しながら日々の業務を行なっていくので、自然と調整力が身についていました。

未経験のフリーランスエンジニアとして、働く場所を探すときは、案件の狙い撃ちはできません。 そのときは、できる限りたくさんの人と会い、たくさんの場所に行き、選択肢を増やすアクションが必要です。 当然、予定の優先順位が激しく入れ替わることや、ぎりぎりまで案件が決まらない状態を上手く切り抜けなければなりません。 修羅場を潜り抜けた経験は、人生において宝物であると言えるでしょう。

以上3つが不動産業界で主に身に付けた能力です。

この能力を身につけられるフィールドは、なにも不動産業界限定のものではありませんよね。 皆様が経験している社会人経験の中で培うことができる能力のはずです。 それが、上記のようなシチュエーションで役に立つはずです。

ネットワークビジネス(22歳〜28歳)

f:id:ippeyo:20170709111049j:plain 実は、不動産業界と並行して取り組んでいたのがネットワークビジネス(MLM)です。 このご時世、MLMがネズミ講だと思っている人は、時代遅れにも程があるので、以降は読む必要はないかもしれません。 どんなものかわからない方は、体験談をこちらで紹介しています。

www.ippeyo.com

否定を覆すパワー=夢

ネットワークビジネスを始めた理由はただ一つ。 権利的な収入が欲しかったから。

22歳ではじめて4年間で約20万円/月という、ある種、思い描いていた最低限の権利収入を作ることができたのですが、活動当初は否定の嵐でした。

「通販の紹介」という、いたってシンプルな仕事内容ですが、過去に大手ネットワークビジネス企業の一部ディストリビューターが起こした過激営業によって、他社まで活動がしづらくなっているのは事実です。

でも仕事内容と合わせて、収入システムもいたってシンプル。 その辺のブラック企業の方がよっぽど複雑な収入システムです笑 実際に活動してみると、このシンプルさと風評被害こそが「否定」の原因になるのです。

「こんな簡単に収入が発生するわけない」 「○ムウェイみたいなネズミ構じゃないの?」

こんな人たちが10人中5人はいます。 残り半分の半分は「話は聞いてみたい」と言い、その残りの半分が「興味がある」と答えるような確率論の世界です。

当然、この「興味がある」人に行き着くまでに否定をくらいまくるわけですが、その否定に屈していたら、たどり着けない人たちなのです。

この否定を覆すのは、夢(≒目的)に向かうパワーです。 すなわち、動機の強さ。

エンジニアを目指しはじめて脱落する人たちのほとんどは、動機が弱いのではないでしょうか。

「これ以上、こんなややこしいことに時間と労力とメンタルを使えない」 「学んでいるうちに自分が何をやりたいのかわからなくなってきた」

僕がプログラミングスクールに行っている時はそんな声をよく聞きました。

目的のために突っ走るパワー。 この感覚を培ったのは間違いなくネットワークビジネスです。

人生の意味を突き詰める想像力

先ほど、仕事内容はいたってシンプルだと書きましたが、もう一つ大事な仕事があります。 それは「自分を感動させること」です。

ここでネットワークビジネス経験者は、疑問に思うかもしれません。 「いやいや、夢を語って人を感動させるんじゃないの?」って。

違います! 「自分を感動させる」のです。

自分が心から震えた(感動した)ことでないと、相手は共振しません。 では、自分が震えることとはなんなのか? 一言で言うと、「自分の素敵な未来への感動」です。

つまり、将来像をありありと描き、感動(ワクワク)することで、自分の人生の意味を考えることとなります。 そんな自分の内側と会話する貴重な時間もまた、半年間というプログラミングスクールでのモチベーション維持に役立ちました。 エンジニアとしての生活の苦楽の先に妄想する素敵な未来のイメージを、キープできるかどうかです。

やり切る能力

一度決めたことに食らいついて、そして、やり切る力。 これは新しいことにチャレンジする際に非常に大切な要素になってきます。

新しいことを始める時は、ほとんどの人が期待と不安が同居しています。 しかし、3ヶ月もすると飽きてしまうという人がいます。

先ほど書いた目的意識の話と重複しますが、やはり、継続できるということも能力だと思うのです。 しかし、IT業界に関しては幅と奥が非常に深いため「やり切る」のは困難かと思います。

ただ、未経験からフリーランスエンジニアを目指すほとんどの人の動機は、「フリーランスのエンジニアになって、自分のためにお金と時間を使う」ということではないでしょうか?

もちろん、その先も考えておく必要もありますが、まずは目先の目標を細分化する能力。 そして、継続して取り組み続けるという能力を身につけておくべきです。

ネットワークビジネス では、一定のタイトルを達成すると、華々しく表彰されたり、レッドカーペットを歩いたり、また、豪勢なパーティーや旅行に招いてもらったりします。

憧れに対して素直に突き進んで、やり切る能力は、かけがえのない能力だと確信しています。

これらの能力もまた、この業界特有のものではなく、普段から主体性を持って生きているかどうかです。 社会人経験の中でも十分に養うことができるはずですし、小さなことに対しても、今日から意識すればいいのです。

ホワイト企業(27歳〜30歳)

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ぬるま湯の経験

22歳から26歳までの間は、24時間とまではいきませんが、本当に走り続けました。 それこそ、ほぼ休みなく、昼間の不動産の仕事が終わったら、夜はネットワークビジネスに取り組んでいたような状態です。

4年間突っ走った結果、何が欲しくなったかと言うと、「時間」でした。 少し一息ついてもいいかなと思ったのです。

このタイミングで、結婚、そして子供を持つと言う経験をしました。 家族とのかけがえのない時間を手にするために選んだフィールドが「ホワイト企業」。

  • 残業なしの17時半退社
  • アットホームな職場

いやぁ。最高でした。 結果、4年も居座ってしまったわけです笑

ぬるま湯の環境で得たものもありますが、失ったものもあります。

  • 不動産のときにある程は度得ていた労働収入
  • 事業主としての研ぎ澄まされた感覚

ネットワークビジネスの収入もあったのですが、やはり僕にはこの生き方は向いていないと気づかせてくれたのです。 これがIT業界に転身することを決めた直接的な原因です。 もっと、もがきたかったのです。(ドMか)

狭いコミュニティーで客観的に生きる能力

ホワイト企業だからといって、仕事のスキルが伸びなかったかと言われれば、そうでもありませんでした。 毛嫌いしていたエクセル は社内でもトップクラスまで上達しましたし、親族会社の零細企業ゆえに、コミュニティーが狭かったので、対人スキルはさらに磨きがかかりました。要は、就活生がよく使うと言われている「潤滑油」のスキルが向上した感じです笑 狭い集団がゆえに、常に客観的に自分を見ていないと一気に社風に染まりますので、エンジニアを目指していた生活でも常に自分を客観視する癖が役立ちました。

危険を察知する能力

ホワイト企業に数年単位で在籍すると、失われるものは「危険を察知する能力」です。 これもスクール時代で発揮できましたが、「転職・案件保証!」とか謳っているプログラミングスクール広告ってありますよね?

この悪影響としては、「入れば自動的にIT業界に連れて行ってくれる」と勘違いする生徒が多いのです。 要は自主性がないということです。 スクールの夜間・休日コースは、生存率(卒業率)が15%ぐらいです。 期限内でカリキュラムを修了できる生徒は、30人いたら4、5人ということです。 常に危機意識を持ちながら、主体的に動く癖を身につけておくべきでしょう。

もがけるかどうかも能力

危険を察知したはいいけれど、アクションを起こし続けることができなければ事態は進展しません。 このアクションもすべてうまくいくわけではないので、フリーランス を目指すのであれば「もがく力」というのも必要になってきます。 うまく行っていないときに、知恵を出す能力というのもこの環境で身につけたと思います。

例えば、未経験からエンジニアを目指すときにスクールに頼っていては、会社員によく見られる依存体質から抜け出せないのです。 スクールという環境は頼るものではなく、あくまで活用するものなのです。スクールが示してくれた道とは違うルートを独自で模索してもがき続けることで、選択肢が増えてくるのです。 (幸い、僕の場合はスクールの最終課題のチームメンバーに恵まれ、フリーランス活動に尽力することを快く受け入れていただきました。本番はこれからですが、この場を借りて感謝いたします。)

決断力

結果にコミット」することです。 どこかのキャッチフレーズがまさにそれで、「いつまでに何を達成する」と公言するのです。 自分が後に引けなくなったら成功です。 ホワイト企業在籍で妻子持ち。 この状態からの決断には相当なパワーが必要でした。

僕の場合は、スクールに通う前、会う友達ほとんどに「フリーランスになる」と公言してから入学しました。 「後に引けない状況を自分で作れるかどうか」は決断とセットです。

TECH::EXPERT(30歳)

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要らぬプライドを捨てる能力

さてさて、話も終盤に差し掛かってきましたが、この能力も本当に大切になってきます。

要らぬプライドは捨てる

これができない限り、自分が自分の邪魔をし始めます。 このプライドを占める大部分が「周囲からの視線」に対するプライドです。

スクールでは20代前半から中盤の人がほとんどで、30歳を超えている人は少数派です。 この時点で、周囲からの目を気にしていると雑念が入り、実際の現場への入場時もこのプライドをいかに捨てられるかがポイントになってきます。

いや、捨てると言うよりも、プライドの置き場所を変えると言った方が適しているかもしれません。

目的まで突っ走る能力

プライドの置き場所は、周囲からの視線を気にする部分よりも、自分の目的に対してプライドを持ちましょう。 目的を達成することにプライドが持てれば、周囲からの視線は気になりません。 純粋に目的まで突っ走る能力は、プライドを捨てることで初めて身につきます。

まとめ

ここまで、経歴と合わせて、培った能力と、フリーランスエンジニアになるために必要な場面の具体例を挙げてきましたので、おさらいです。

  • 理不尽なスケジュールを乗りこなした忍耐力
  • 対人能力
  • 修羅場(困難な状況)を切り抜ける調整力
  • 否定を覆すパワー=夢
  • 人生の意味を突き詰める想像力
  • やり切る能力
  • ぬるま湯の経験
  • 狭いコミュニティーで客観的に生きる能力
  • 危険を察知する能力
  • もがけるかどうかも能力
  • 決断力
  • 要らぬプライドを捨てる能力
  • 目的まで突っ走る能力

これら全て、間違いなく必要になってくる能力です。 まったく同じ状況でない限り、同じ質の能力は身につきませんが、日々の生活の中でこの能力を意識して、未経験から一人でも多くのエンジニアが誕生すれば幸いです♪